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惠迪寮在寮中、毎晩の寮務事務の際に流されたオルゴール「都ぞ弥生」をご記憶の諸兄も多いことでしょう。恐らくは15秒か25秒程度の短い編曲だったと記憶しております。卒寮後も、全小節のフルバージョンはないものかと、気にはしておりました。
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たまたま、寮同窓会の大先輩方のお声がけにより、私は平成14年10月19日の「都ぞ弥生」誕生90周年記念祭に参加することができました。静岡の横山家菩提寺「長源院」にて、横山芳介氏のお身内の貴重なお話を拝聴する機会に恵まれました。感動した私は、大先輩の方々に、「都ぞ弥生」オルゴールの全小節フルバージョン版について尋ねましたが、大学創基百何十周年かの際に話はあったが、結局、全小節フルバージョン版は無いし、そうした話には期待を持ってはいないとのお話でした。
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ところで、すでに私たちは、閉寮間際の資料を基に、「北大惠迪寮落書集」を自費出版しておりました。平成5年のことです。掲載の一部は北海道開拓の村の旧惠迪寮舎内でご覧になった方もみえるでしょう。 |
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そこで、どなたも企画されないなら、自分たちで作ろうと思い、平成14年初冬のニセコ温泉にて共に短い休暇を楽しんでいた同期の佐々木欣也君に話したところ、熱烈な賛意を得ました。その場で複数の寮友たちに電話をして、同志を募るとともに、2名の連名による「Oプロジェクト」期成趣意書を送付し、翌平成15年にはすでに動き始めました。 |
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(ちなみに、この時はまだ先行きの見通しは立たずにおりましたが、もし長期的に製作販売が続けられ、多少でも利益が残るならば、自治寮の教育的意義を広める意味から私製の奨学金基金の設立にも寄与したいとの思いもありました。)
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さて、オルゴール館などで研究し、調査により「都ぞ弥生」には15秒と25秒のオルゴールのみが過去作られていたが、全小節フルバージョン版は存在しないことが分ったため、国内唯一のオルゴールメカのメーカー担当との協働により、70秒のオルゴールを製作するべく直ちに編曲作業を開始しました。 |
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編曲作業は、オルゴール向けに編曲されたテープや楽譜を協賛者たちに送付し、感想や要望を求め、これをまとめて変更を指示するといった作業を繰り返し、1年ほどで編曲を完成させました。オルゴール的な華麗なアレンジを好む者もいれば、和音などを排した単音のシンプルなアレンジを好む者もおり、苦労しましたが、楽しい作業でした。 |
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寮舎イメージの箱の製作は、オルゴール製作専門会社に依頼しました。箱にも協賛者たちの多様なこだわりがあり、のんびり楽しんで計画を進めることにしました。製作会社もゆっくり取組む姿勢で、当初は箱の形状も単純な長方形ではなく屋根形で手の込んだデザインなども検討しました。 |
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趣味の製作活動ということもあり、結局、本年平成18年春にデザインを固め、試作に取り掛かりました。その直後に、私たちが思いを込めた編曲を無断流用してしまった北大製ポプラ材オルゴールが販売されました。一時は、このプロジェクトの中止・撤退も考えましたが、寮友たちの励ましを受けて、この度販売する運びとなりました。
オルゴールの添書きには、幾度も芥川賞候補になった後輩で作家の、佐川光晴君から想いのこもった一文も寄稿していただき、上質で品のある作品に仕上がったと自画自賛しております。
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お陰をもちまして、2007年5月17日をもって、完売、販売終了となりました。 |